知能と情報
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原著論文
数値情報の補填とグラフ概形の示唆による複数文書からの統計グラフ生成
松下 光範加藤 恒昭
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2006 年 18 巻 5 号 p. 721-734

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抄録

動向情報テキストを視覚情報として要約することを目的として, そこに含まれる情報をグラフとして描画する方式を提案する. 一般に動向情報テキストにはグラフ描画に充分な量の情報が明示されている訳ではないため, 従来の情報抽出技術を直接適用したのでは, 時間間隔も不均質で疎らな情報しか抽出できず適切な描画が行えない. 本稿では, この問題を解決するために, 明示的かつ定量的な数値情報 (e.g., “15ドル”) に加えて (1) テキスト中で暗示されている情報を抽出するための比較表現 (e.g., “30%の増加”) と背景知識の利用, (2) 定性的なグラフ概形情報を抽出するための定性表現 (e.g., “安定” や “緩やかな増加”) の利用, を提案する. 小規模な実験により (1) によって明示的な情報と同数以上の情報が抽出できること, (2) によって得られたグラフ概形を組み合わせた可視化表現はユーザの理解を高めるものであることを確認した.

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© 2006 日本知能情報ファジィ学会
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