知能と情報
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原著論文
対話型同定法が同定されたメンバーシップ関数形状に及ぼす影響
吉川 歩
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2007 年 19 巻 1 号 p. 69-78

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抄録

本稿では対話型メンバーシップ関数(MF)同定法の手続きが同定されたMFの形状に及ぼす影響について論じる.最初に対話型MF 同定法の1つであるBASE 法を例として,同定されたMF の形状に影響を及ぼす可能性のある要因を詳述する.次にそれらの要因のうち,(1) 要素の呈示順序,(2) 所属度の評定の段階,(3) その評定に用いる評語を取り上げ,これらが同定されたMF の形状に及ぼす影響について心理実験を通して検討した.その結果,呈示順序の違いがMF の遷移領域幅に影響を及ぼすこと,全体集合の要素を昇順で呈示すると強制二者択一的に評定される傾向が強いこと,所属度評定用の評語は得られるMF の形状に影響を与えないことなどが明らかになった.

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© 2007 日本知能情報ファジィ学会
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