知能と情報
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原著論文
ファジィルールを用いたヒト歩行のモデル化及び2脚モデルによるシミュレーション
相馬 隆郎
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2012 年 24 巻 3 号 p. 763-777

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抄録

本論文ではヒトが行っている二足歩行の制御技術について考察を行う.具体的には言葉によって表現できる歩行制御則を考察の対象とする.例えば「高速歩行時は,遊脚を着地させる位置を前方にずらして歩幅を大きくする」,「身体の重心が支持脚より前にきたときに支持脚の膝を伸ばすことで加速を行う」といった制御則に着目し,これらの制御則をファジィルールとして記述することにより,二足歩行の制御モデルを構築する.また本論文では倒立振子モデルを用いてヒト歩行の解析を行う.このモデルでは支持脚の伸長力,遊脚の着地位置,脚の切り替え条件を適切に決定すれば安定した歩行が実現できる.上に述べたような制御則をもとに13種類のルールテーブルを定義し,これらを用いることで歩行速度制御,進行方向制御及び重心高さ制御が可能となることを示す.またODE(Open Dynamics Engine)を用いたシミュレーションにより,提案モデルの有効性を検証する.

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© 2012 日本知能情報ファジィ学会
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