2014 年 26 巻 6 号 p. 903-912
本論文では,適応的かつ追加的に系列データを学習し,カテゴリマップとして可視化する適応的写像ネットワーク(Adaptive Mapping Networks: AMN)を提案する.AMNは,入力データをベクトル量子化するコードブックモジュール,カテゴリの候補となるラベルを適応的かつ追加的に生成するラベリングモジュール,及びカテゴリの空間的な関係性をカテゴリマップとして可視化するマッピングモジュールから構成される.各モジュールは,自己組織化マップ,適応共鳴理論,対向伝搬ネットワークを基礎として構築しており,学習モードを切り替えることより,教師ありと教師なしの両方での学習が行える.オープンデータセットを用いた評価実験では,提案手法の基本性能と他手法に対する比較優位性を示すとともに,カテゴリマップによる可視化の有用性について議論する.