データマイニングはデータベースに蓄えられた大量のデータから有用な知識を取り出して有効に利用しようというものである.しかし,個人情報が含まれるデータベースを対象とする場合には,プライバシーを保護しながらマイニングを行う必要があり,プライバシー保護データマイニングの技術が近年注目されている.本論文では,プライバシーを保護しながら同じ属性を持つ分散データからデータ全体としてのファジィルールを抽出する方法を提案する.提案する方法は分散データを1ヶ所に集めなくてもよく,計算過程に必要な値だけを1つの場所に転送して,すべての分散データが存在している場所でデータ全体としてのファジィルールを抽出する手法である.そして,各分散データから抽出したルールとデータ全体のルールを比べることにより,各分散データにおける特徴を表現できる.UCIの機械学習リポジトリのワインデータを用いてシミュレーションを行った結果を述べる.