知能と情報
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原著論文
市民のツイートを用いた分散表現に基づく地名に対する市民の関心の傾向の可視化
安藤 有生関 洋平
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 30 巻 6 号 p. 804-814

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抄録

観光客を効果的に誘致するためには,観光目的で訪問している市民が多い都市において,広報することが必要である.市民の都市や地域に対する関心の傾向は,都市ごとに異なり,関心を持つ根拠も,帰省や観光など,目的によって異なる.本研究では,都市ごとに収集した Twitter のデータを使用し,市民が関心を持つ地名(都市名や地域名など)を明らかにして,関心の傾向が類似した地名をまとめて可視化する手法を提案する.そのために,まず,ユーザのプロフィールに記述されている情報を利用し,都市ごとに収集した Twitter ユーザを用いてツイートを収集し,地名とその地名に向けた移動に関する動詞が出現しているツイートを選択する.次に,選択したツイートをもとに,skip-gram を用いて単語の分散表現を生成する.続いて,地名に対する移動の意図および事実性に基づき市民の関心の傾向を比較するための単語ペアを選定する.また,選定した単語ペアと地名との単語の分散表現の類似度をそれぞれ Z スコアで正規化し,その差分を利用して可視化を行う.さらに,クラスタリングにより,市民の関心の傾向が類似している都市を分類する.提案手法の有効性について検証するために,8つの都市ごとに収集した Twitter ユーザについて,地名に対する市民の関心の傾向を分析する実験を行った.実験の結果,人気のある観光地,居住している都市,帰省先の地名が適切に可視化されており,観光目的や距離的に近い地名が同一クラスタにまとめられる傾向があることを確認した.

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© 2018 日本知能情報ファジィ学会
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