日本口腔インプラント学会誌
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総説
デジタル技術からみたインプラント治療の現在と未来
小久保 裕司
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2017 年 30 巻 2 号 p. 69-78

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抄録

現在,歯科治療は一部デジタル化され,患者,術者双方に大きなメリットをもたらし,さらなる進歩を遂げようとしている.インプラント治療においても近年トータルデジタルソリューションとしてCAD/CAM,光学印象,3Dプリンター,プランニング用ソフトウェア,CBCT,口腔内スキャナー,顔面スキャナー,デジタル咬合器など日々進化し,連動してワークフローとして活用できるようになってきた.そして,補綴主導型インプラント治療をより安心,確実に実現する方法として現時点では最も有用な方法であると考えられる.一方で,再現性の限界,イニシャルコスト,ランニングコストなどの問題点もあり今後の向上,改善が期待される.
デジタル化は臨床,技工において新しい治療計画,設計・製作方法,材料選択を可能にし,個々のデータ保存による経時的変化の評価も容易にした.今後これらの膨大な情報のデータベースが治療計画立案に役立つと考えられる.本稿ではデジタル技術からみたインプラント治療の現在と未来について述べる.

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© 2017 公益社団法人日本口腔インプラント学会
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