日本口腔腫瘍学会誌
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UFT-E顆粒とLeucovorin錠の併用療法が奏効した局所進展舌癌の1例
石川 義人岡田 幸信福田 喜安八木 正篤武田 信洋降旗 球司工藤 啓吾
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1999 年 11 巻 3 号 p. 177-181

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抄録

患者は68歳の女性で, 左側舌側縁に高分化型扁平上皮癌 (T3N0M0) を認めた。初診時よりUFT-E顆粒450mg/日の経口投与を開始し, 腫瘍の縮小傾向がみられたため3週間後よりbiochemical modulationによる腫瘍縮小効果増強を期待しLeucovorin 30mg/日を併用した。腫瘍は臨床的に消失したため, 全麻下に舌部分切除術を施行した。
退院後, 義歯を装用し, 会話や嚥下機能にも特に問題ない。現在術後5年2か月を経過しているが再発や転移を認めず良好に経過している。

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