日本口腔腫瘍学会誌
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舌癌N0症例に対するRa針組織内照射の治療成績
―補助療法併用の有効性について―
吉田 俊一小宮 善昭内田 育宏岩本 昌平
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1996 年 8 巻 3 号 p. 143-147

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抄録

1978年から1994年までに都立駒込病院口腔外科でRa針組織内照射を実施した舌癌N0症例53例を対象とした。Ra針に外部照射または化学療法を併用することの有効性を検討するため, 対象をRa針単独群, 外部照射を平均26.1Gy併用した外部照射併用群, CDDP, BLM, MTXなどを併用した化学療法併用群の3群に分けて, 後発転移, 局所再発, 放射線障害, などについて検討した。Ra針単独群は34例 (T1: 8, T2: 24, T3: 2) , 外部照射併用群8例 (T1: 1, T2: 6, T3: 1) , 化学療法併用群11例 (T1: 4, T2: 6, T3: 1) であった。後発転移はRa針単独群が34例中9例, 外部照射併用群が8例中1例, 化学療法併用群が11例中3例で外部照射併用群が良好であった。局所再発はRa針単独群が34例中2例, 外部照射併用群が8例中1例, 化学療法併用群が11例中1例と併用効果は認められなかった。放射線障害は, Ra針単独群が34例中2例, 外部照射併用群が8例中2例, 化学併用群で11例中0例で外部照射併用群が障害が多い傾向を認めた。

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