日本小児アレルギー学会誌
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原著
北海道における気管支喘息児のコントロール状態と自己管理の現状―JPACの得点による分析―
細野 恵子
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ジャーナル 認証あり

2012 年 26 巻 4 号 p. 599-611

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抄録

気管支喘息と診断され通院する北海道在住の小児と保護者を対象に,喘息コントロール状態をJPACで評価し自己管理との関連を分析し看護支援の課題を明らかにする目的で,自作の自記式質問紙調査を2010年2~4月に実施した.有効回答403部を分析した結果,「完全コントロール群」24.8%,「コントロール良好群」38.5%,「コントロール不良群」36.7%であった.喘息管理では,薬の飲み忘れ5割,保護者の喫煙6割,ペットの飼育2割,PEFの使用2割弱であった.保護者の認識は,子どもの重症度に対し9割が「軽症」と捉え,予後は「必ず治る」・「軽快する」が8割以上を占めた.今後は客観的指標の活用を動機づけ,主体的な健康管理に取り組むための基盤づくりが課題と思われる.

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© 2012 日本小児アレルギー学会
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