抄録
ステロイド製剤はGH/IGF-1系のホルモンの働きを抑制するとともに,成長板に直接抑制的に働くことが知られており,その長期投与はプレドニゾロン3 mg/m2程度でも成長抑制を引き起こす.吸入ステロイドは最近の大規模研究で最終身長を1.2 cm低下させることが報告されているが,気管支喘息の長期コントローラーとして確立された治療薬であり,原疾患の管理をおこなう上での有用性が上回るならば十分に許容される範囲内と考えられる.内服薬ではステロイド合剤であるセレスタミン®の長期内服による重篤な有害事象が相次いで報告されており,成長抑制は報告例の7割以上に見られている.ステロイドによる成長抑制を予防するためには治療効果,有害事象,その治療薬を使用する必然性,代替療法の可能性について十分に検討し,投与量,期間を可能な限り減らすことが肝要である.