日本小児アレルギー学会誌
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喘息治療・管理ガイドライン委員会報告
CQ1 小児気管支喘息患者において吸入ステロイド薬 (ICS) で長期管理中のステップアップとして, ICS増量とICSに長時間作用性吸入β2刺激薬 (LABA) を追加する方法 (ICS/LABA) のどちらが有用か?
磯崎 淳稲毛 英介八木 久子荒川 浩一
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2017 年 31 巻 2 号 p. 200-207

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抄録

 【背景】吸入ステロイド薬 (ICS) により長期管理されているにもかかわらずコントロール不良の小児気管支喘息に対し, ICSの増量 (ICS増量) と長時間作用性β2刺激薬 (LABA) の追加 (ICS/LABA) のどちらが優れているかは不明である. 【方法】2016年3月までに公表された20歳未満の喘息患者を対象とした関連する無作為比較試験 (RCT) をもとにシステマティックレビューを施行した. 主要項目として, 経口ステロイド薬を要する急性増悪, 副次項目として入院を要する急性増悪, 救急受診, 試験からの脱落, 呼吸機能, 症状, 短時間作用性β2刺激薬の使用, 有害事象について検討した. 【結果】8つのRCTが採用された. 経口ステロイド薬を要する急性増悪の回数は, 両群間で有意差を認めなかった. 入院を要した急性増悪, 救急受診, 喘息症状スコア, 有害事象においても両群間に有意差を認めなかった. 呼吸機能と身長の伸び率において, ICS/LABAで優れる点があった. 【結語】現時点では, ICS増量とICS/LABAの優劣を結論できない.

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© 2017 日本小児アレルギー学会
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