1987 年 1 巻 2 号 p. 44-47
塩酸アゼラスチン (AZ) とAA-861の5-リポキシゲナーゼ抑制作用をヒト多核白血球及びラット肺胞マクロファージ混合細胞のLTB4産生抑制を指標として検討し, 市販の5-リポキシゲナーゼ阻害剤 gossypol acetic acid (GAA) と比較した. GAAのLTB4 50%産生抑制濃度 (IC50) は, 両細胞でともに2.4×10-6Mであり, AZのIC50は, ヒト多核白血球では2.6×10-5M, ラット肺胞マクロファージ混合細胞では2.1×10-5MとGAAの約1/10であった. AA-861のIC50はヒト多核白血球では2.3×10-6MでGAAと同程度, ラット肺胞マクロファージでは, 0.67×10-7MとGAAに比べて35.8倍強力であった.