1998 年 12 巻 4 号 p. 338-344
夜間に発作の多い気管支喘息の管理・指導において, 夜間救急システムの整備が重要であり, 喘息死や致死的高度発作の予防のためにも一次救急と二次救急の連携が大切であると思われる. 姫路市における小児の夜間救急システムは一次救急を小児科および内科開業医が当直する姫路市夜間・休日急病センターが, 後送二次救急を姫路赤十字病院が担当している. 姫路市の平成9年における小児気管支喘息発作患者の受診・入院状況について調査した. 平成9年に急病センターを受診した小児科の患者は12,382名でうち喘息発作の患者は1,539名 (12.4%) であり, 後送入院になったのは42名 (2.7%) にすぎず, 97.3%の患者は一次救急のみであった. 診察のみ, もしくは気管支拡張剤の吸入のみで後送入院必要と判断された患者が79%を占めた. 姫路市における小児の夜間救急システムの連携は比較的スムースであると思われた.