先天性心疾患が胎児診断され周産期管理を行う機会が増えてきているが,より正確な胎児診断には,小児循環器医が実際にプローブを操作して胎児心エ コー検査を施行できるとよい.まず胎児心疾患のスクリーニングが正確にできるようになるのが第一歩であるが,日本胎児心臓病学会によるガイドラインで要求 されているレベル2のスクリーニングを最終的に習得するためにも,まずはレベル1の胎児の4 chamber viewと3 vessel viewで「位置」と「大きさ」の項目に注目して,正確に描出できるように練習するとよい.そのためには,胎児胸郭の垂直な横断面を正確に描出するよう心 がける.次のステップとして,そのほかの基本断面の描出には,画面上に「心室中隔が水平となる4 chamber view」を基準としてプローブを回転させる.これら技術の習得のためには,各施設で胎児心エコー外来を設定し,胎児心エコー検査の機会を増やすことを勧 める.