日本小児循環器学会雑誌
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原著
日本小児循環器学会所属施設における心臓カテーテル検査・インターベンションの深鎮静に関する全国調査
三浦 大賀藤 均土井 庄三郎朴 仁三中川 雅生藤原 優子住友 直方深澤 隆治水上 愛弓松裏 裕行安河内 聰清澤 伸幸
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2014 年 30 巻 5 号 p. 580-587

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抄録

目的:日本小児循環器学会所属施設における心臓カテーテル検査・インターベンション(心カテ)の深鎮静の実態を把握すること.
方法:心カテ時の全身麻酔・深鎮静の概要につき対象施設にアンケート調査を行った.
結果:対象の60施設における年間の心カテ件数は9,942件で,麻酔科医による全身麻酔・深鎮静は3,694件(37%),小児科医による深鎮静は4,979件(50%)に行われていた.小児科医による深鎮静の体制では,心電図モニタとパルスオキシメータは52/52施設(100%),呼気二酸化炭素モニタは8/52施設(15%)で用いられていた.経時的なバイタルサインを5分以下の間隔で記録している施設は15/37施設(41%)であった.
結論:小児科医による深鎮静は,全国の心カテの半数に行われているが,呼気二酸化炭素モニタの使用やバイタルサインの測定間隔は十分ではなかった.心カテの深鎮静に関し,本学会が指針を示し,診療報酬改定により体制整備が進むことが望まれる.

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© 2013 特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
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