小児歯科学雑誌
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ヒト赤血球中のα-トコフェロールのヘマトポルフィリン存在下での光増感酸化に対するケルセチンの効果
詹 嘉一木村 光孝高浜 有明夫
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1990 年 28 巻 3 号 p. 600-607

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抄録

ヒト赤血球に含まれているα-トコフェロールは,ヘマトポルフィリン存在下,光増感反応によって酸化された.この酸化に対しての一重項酸素分子,スーパーオキシドラジカル,それに過酸化水素の関与の程度は非常に小さかった.ケルセチンはこの光酸化反応を抑制し,それに伴い,ケルセチンが酸化された.ケルセチンによるα-トコフェロールの光酸化抑制機構を推定する目的で,α-トコフェロールをPBS液に懸濁した場合のα-トコフェロールの光酸化に対するケルセチンの効果と,ケルセチンをPBS液に懸濁した場合のケルセチンの光酸化に対するα-トコフェロールの効果を,光増感剤としてヘマトポルフィリンを用いて,リノール酸の存否の条件下で調べた.ケルセチンは二つの条件下で共にα-トコフェロールの光酸化を抑制した.ケルセチンの光酸化はリノール酸が存在しない場合にはα-トコフェロールによって抑制されたが,リノール酸が存在する場合,α-トコフェロールはケルセチンの光酸化を促進した.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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