小児歯科学雑誌
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新潟大学歯学部小児歯科外来における血液疾患を持つ小児の実態調査
大島 邦子石倉 優香富沢 美惠子野田 忠
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1990 年 28 巻 4 号 p. 1109-1116

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抄録

血液疾患を有する小児が歯科外来を受診する機会はけっしてまれではなく,その実態を把握することは,これらの患児の口腔管理を行ううえで重要なことである.
著者らは昭和54年9月1日から平成元年6月30日までの間に,新潟大学歯学部小児歯科外来を訪れた,血液疾患を有する患児68名について調査し,以下のような結果を得た.
1.血液疾患を有する新患患者は,全患者中0.7%で,白血病が最も多かった.
2.初診時年齢は6歳をピークとし,健常児より高い傾向を示した.また,疾患別では原疾患の好発年齢との相関がみられた.
3.初診時の主訴は,齲蝕治療が圧倒的に多いものの,歯牙交換期の抜歯依頼や軟組織疾患も多かった.
4.患児の居住地域は県内全域に渡っており,遠方の小児では,隣接する医学部からの紹介患者が多かった.
5.齲蝕処置内容をみると,血友病で処置歯数が多かった以外は,疾患群間で大きな差はみられなかった.しかし,白血病,血管性紫斑病,特発性血小板減少性紫斑病で,入院患児と通院患児とを比較すると,一般に通院患児の方が重症齲蝕の傾向が見られた.
6.定期診査の来院率は健常児より20%程低く,来院しなかった患児のうち75%は,初診時,医学部入院中の患児であった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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