小児歯科学雑誌
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近交系マウスのS. mutansによる齲蝕発症に関する研究
第1報 マウス唾液の菌体付着実験への影響
谷 博司朝田 芳信加納 邦弘栗原 洋一
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1992 年 30 巻 1 号 p. 158-163

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抄録
マウス齲蝕発症実験における近交系マウスの系統差の究明を目的とし,齲蝕発症に系統差を認めた近交系マウス唾液で被覆した合成ハイドロキシアパタイトディスクへの,mutans streptococci JC- 2(血清型c)のショ糖非依存性菌体付着反応への影響を検索し下記の結果を得た。
1.マウス生化学的遺伝標識である唾液蛋白に相違のあるC3H/He,BALB/cおよびC57BL/10マウスの唾液被覆HA板への菌体吸着に系統差は見られなかった。
2.齲蝕実験では,BALB/c(♂),C57BL/10(♂)は齲蝕感受性で,C3H/He(♂)齲蝕抵抗性を示し,齲蝕発症に系統差があることが確認された。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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