小児歯科学雑誌
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エナメル上皮線維歯牙腫の一例
竹澤 友子小峰 直行吉田 昌弘佐々木 雅子内村 登高森 俊治檜垣 旺夫渡辺 是久
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1993 年 31 巻 1 号 p. 156-161

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抄録

患者は,3歳5ヵ月男児で上顎右側乳中切歯歯肉の膨隆を主訴に当科を受診した.
エックス線所見では,乳中切歯の歯頸部から根尖部にかけて栂指頭大の境界明瞭な透過像を認め近心歯槽部には吸収像が認められた.生検によりエナメル上皮線維歯牙腫の確定診断を得,腫瘍摘出術を施行した.病理組織所見は,歯胚の歯乳頭に類似する細胞成分に富んだ幼若な線維腫性組織内に歯堤上皮を含む歯原性上皮の索状あるいは小塊状の増殖が散在性に観察された.また上皮成分の増殖部に接して象牙質,骨様セメント質あるいはエナメル質に類似する歯原性硬組織の形成が認められた.術後再発はなく予後は良好であった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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