小児歯科学雑誌
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モルモットの離乳方法,摂取飼料の硬さが顎,筋の発達に及ぼす影響
玉井 良尚鈴木 康秀飯沼 光生吉田 定宏
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1998 年 36 巻 3 号 p. 527-540

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抄録

生理的な離乳時期より前に離乳させ,固型食または粉末食のみを与えたり,また人工乳を与え続けることにより顎骨,筋の発達にどの様な影響が生じるかをモルモットを用い形態学的,電気生理学的に検討した。その結果
1.生後40日における咬筋,顎二腹筋の筋重量は,固型食群,コントロール群,粉末食群,人工乳群の順に小さくなり,両筋とも固型食群と粉末食群・人工乳群との間に有意差が認められたが,コントロール群と固型食群との間には差は認められなかった。
2.顎骨の大きさを比較すると,上顎は,顎骨,歯列の大きさとも人工乳群を除いて差が認められなかった。しかし,下顎では顎骨の大きさが,粉末食群・人工乳群は固型食群より有意に小さく,また一部にはコントロール群より有意に小さかったが,歯列の大きさには人工乳群を除いて有意差は認められなかった。角度分析でも,固型食群と粉末食群・人工乳群の間には差が認められた。
3.咬筋の筋活動は粉末食群では実験期間中,ほとんど変化が認められなかった。一方,固型食群では,初期にはリズムが悪かったが,その後徐々にリズムが整った。
以上の結果よりモルモットにおいて離乳方法が適切でないと離乳期にすでに顎の発育,筋活動に差が生じることが明らかになり,早期から硬い食物を摂取することが顎筋の発育には促進的に働くことが示唆された。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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