小児歯科学雑誌
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生体肝移植予定患者に行った歯科治療の2例
森本 彰子森本 泰宏牧 憲司安井 久人有住 隆史楠崎 晴規吉永 久秋木村 光孝
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1999 年 37 巻 1 号 p. 159-164

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抄録

近年移植法改正により今後益々臓器移植者が増加することが予測される。その歯科治療に遭遇する歯科医も増えることと思われるが,肝移植患者に対する歯科治療に関する文献はほとんどない。そこで今回我々は,肝移植予定患者の2症例の歯科治療について次の結果を得た。
1)症例1では〓〓〓に齲蝕が認められ,〓〓〓の計10本は抜歯し〓〓〓の計7本にはアマルガム充填を行った。抜歯後は縫合しペリパック®と止血シーネを1週間施し抗生剤の1日投与を行った。抜歯後1週間でペリパック®と止血シーネを除去し抜糸した。
2)症例2では〓〓〓の全歯のに齲蝕が認められ,_??_の失活歯に対しては,感染根管治療後アマルガム充填を行った。
歯科治療後患者は,生体肝移植を受け現在も通常の日常生活を送っている。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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