小児歯科学雑誌
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小児の6自由度顎運動測定による顎口腔機能評価
山口 公子
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2000 年 38 巻 1 号 p. 129-137

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抄録

小児の顎口腔機能を6自由度顎運動データに基づいて評価診断する目的で本研究を行った。個性正常咬合を有する混合歯列期(Hellmanの歯年齢IIIA期)小児7名と成人10名を対象に6自由度の顎運動測定を行い,限界運動範囲および滑走運動に関する各項目について比較検討し,以下のような結果を得た。
1.小児の限界運動について,最大顆頭移動量は成人より有意に小さく,最前方咬合位における顆頭移動量,最側方咬合位における作業側顆頭移動量は成人に比較して有意に大きかった。
2.小児の前方滑走運動において矢状面における切歯路角,側方滑走運動において矢状面,前頭面における切歯路角が成人に比較して有意に小さかった。
3.その他の項目については,小児と成人との間に有意差は認められなかった。
以上の結果から,小児では成人と比較して前方および側方滑走運動時,顆頭運動の可動性が高く,その一因として下顎全体の水平的な運動が関与していることが示唆された。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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