小児歯科学雑誌
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レプチン欠乏がマウスの成長期骨組織に及ぼす影響について
内上堀 伸作西田 郁子藤田 優子牧 憲司
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2007 年 45 巻 5 号 p. 593-602

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抄録

近年,レプチンが骨代謝に関与することが明らかになったが,レプチン欠乏と下顎骨との関連について検証された報告はない。そこで今回著者らは,ob/obマウス(レプチン欠乏)群とleanマウス(野生型)群の下顎骨と大腿骨をセファロ分析による2次元的形態計測とperipheral Quantitative Computed Tomography(pQCT)による3次元的骨密度,骨強度計測法を用い,骨構造と力学的特性の比較評価を行った。また両骨組織の病理組織標本を作製し観察を行った。
平均体重はob/ob群がlean群より全ての週齢で有意に高値であった(p<0.01)。大腿骨長はすべての週齢でob/ob群がlean群より有意に短かった(p<0.05)。下顎骨ではCd-Id,Al-Id',Cd-Biの9週齢と12週齢でob/ob群がlean群より有意に低値を示し,Al'-Meは全ての週齢でob/ob群がlean群より有意に高値を示した(p<0.01)。
pQCTを用いた計測では,大腿骨で12週齢の皮質骨とStress Strain Index(SSI)でob/ob群がlean群より有意に低値を示し(p<0.05),下顎骨で海綿骨塩量と断面積以外の計測値でob/ob群がlean群より有意に高値を示した(p<0.05)。またob/ob群の大腿骨の骨髄には脂肪細胞の浸潤が見られた。結論として,ob/ob群の下顎骨は大腿骨とは異なる成長・骨構築し,局所的な骨量低下を惹起しにくい可能性が示唆された。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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