主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第67回大会
開催地: 大阪体育大学
開催日: 2016/08/24 - 2016/08/26
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1995年1月に阪神・淡路で発生した未曾有の大震災。当時私は、神戸市北区で震災を経験しました。その2年後、私たちは、「命の尊さ」「健康であることの大切さ」また、「人と人との繋がりや絆」を強く感じ、震災からの復興をスポーツの力で元気で明るいまちづくりができないかと議論が始まりました。神戸のスポーツ関係者と神戸市が中心となり日本のスポーツ界を担う様々な有識者のトップクラスの方々も協力を惜しまず神戸に集結しました。そして、復興のシンボルの一つとして神戸アスリートタウン構想が完成し、その実現のために市民が中心となり活動が始まりました。スポーツ振興基本計画(2000年)、特定非営利活動促進法(1999年)の制定も本構想の後押しになり、兵庫県で総合型地域スポーツクラブが小学校区にすべて設立されたのもこの影響でした。このようにスポーツの力は、人々を勇気づけまちを明るくします。
日本は、今、超少子高齢化社会が目前に迫り、医療費や介護費といった社会保障費の増大や健康不安、将来不安や経済格差など多くの社会課題を抱えています。私たちスポーツ関係者は、多様なスポーツの力を認識し、課題解決のために一緒に考え行動しましょう。