日本体育学会大会予稿集
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第67回(2016)
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一般研究発表(07) 発育発達
07発−25−ポ−09 児童期における運動能力と自由遊び時言語活動の関連
*曽我部 宗春日 晃章小栗 和雄
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p. 209_3

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抄録

 本研究は、運動能力の高い児童と低い児童とで自由遊び時における言語活動に違いがあるのかを明らかにすることを目的とした。対象は小学5年生で、新体力テストの評価において、B判定以上の児童11名(男児5名、女児6名)を運動能力上位群、D判定以下の児童8名(男児4名、女児4名)を運動能力下位群とした。言語活動調査にはボイスレコーダーを使用し、録音した音声を先行研究に従って7項目に分類した。言葉1つの発現につき1点とし、録音時間に多少の個人差が生じることから各項目の点数を録音時間で割り、得点を算出した。7項目それぞれの得点の群間差を検討するために、マン・ホイットニーのU検定を用いて分析処理を行った。分析の結果、リーダー的発言(男児p=0.032、女児p=0.031)、情報伝達(男児p=0.013)、相手への反応(男児p=0.014)において運動能力上位群は有意に高い値を示した(p<0.05)。運動能力の高い児童は自ら率先して仲間を誘い周りとコミュニケーションを図ろうとし、低い児童は受動的にコミュニケーションを図ろうとするのではないかと推察された。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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