日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第67回(2016)
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地域連携企画シンポジウム
大阪が育んできた障がい者スポーツ
障がい者スポーツセンターの発祥から現在、そして2020年以降に向けて
金山 千広
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p. 25_1

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抄録

 1964年にパラリンピック東京大会が開催されてから10年後の1974年、日本で初めて障がいのある方々を対象としたスポーツ施設が長居に開設されました。2016年現在、(公財)日本障がい者スポーツ協会には、日本を代表する26の障がい者優先スポーツ施設が加盟しています。その中で1980年代前半までに開設した7施設は、障がい者とその家族を主な利用対象とした障がい者専用型であり、1980年代後半以降に開設した19施設は、障がいの有無に関わらず誰もが安心して使用できる共用型になっています。さらに、2012年に発表されたスポーツ基本計画では、障がい者優先スポーツ施設のみならず、一般公共スポーツ施設における障がい者の利用促進を課題としています。日本における障がいのある方々のスポーツの機会は、障がい者専用型から共用型へ、さらに一般公共施設へと移行しています。

 今回のシンポジウムでは、障がい者スポーツの普及をリードしてきた大阪における実践を背景に、障がい者優先スポーツ施設の果たす今日的な役割の観点から、2020年の先にどのような展望が描けるのかを日本障がい者スポーツ協会が掲げる「活力ある共生社会」の実現に向けての取り組みを柱に議論したいと思います。

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