主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第68回大会
開催地: 静岡大学/静岡県コンベンションアーツセンター
開催日: 2017/09/08 - 2017/09/10
p. 128_1
背景・目的:近年運動において、体幹の剛体化は、四肢の土台としての働き、下肢から上肢への力の伝達等の観点から注目されている。体幹を剛体化させるトレーニング(TR)としてプランクなどの体幹TRが注目されており、実施の際には腹圧の上昇を伴うことが重要といわれている。本研究では体幹TRをはじめ、各種運動時の腹圧を調べることを目的とした。なお、腹腔の構造上、腹圧の上昇は体幹を伸展させるトルクが生じる。この観点からの検証、考察も行うこととした。
方法:プランク・バックブリッジ等の体幹TR、スクワット・ベンチプレス等の各種筋力TR、ジャンプ・投打動作等のダイナミックな競技動作を実施し、運動中の腹圧を肛門よりカテーテル式圧力計を挿入して測定した。
結果:腹圧の上昇の程度は「体幹TR(3~10%)<<筋力TR(7~47%程度)<ダイナミックな競技動作(38~61%:いずれもバルサルバを100%とする)」であり、体幹TRは小さい値であった。また、体幹伸展トルクを生じるような動作において特に腹圧が高まる様子は観察されなかった。