日本体育学会大会予稿集
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第68回(2017)
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一般研究発表(09) 体育方法
09方−10−口−13 理工系大学生の学習観から捉える一般教育体育実技科目の位置づけ
*北村 勝朗髙橋 亮輔難波 秀行沖 和磨
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p. 212_1

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抄録

 大学の授業科目に対する学生の評価は、その学生のもつ学習観によって影響される点が指摘されている。本研究の目的は、理工系大学・学部の一般教育における正課体育科目の在り様について、学生の学習観という視点から質的分析によって明らかにすることにある。大学理工系学部に在籍する45名の、質問紙調査の自由記述、及び深層的、半構造的インタビューによる発話データを分析対象とした。データ分析は、大谷(2007)によるSCAT(質的分析法)に基づき、一つひとつの発話の内的構造を読み解き、構成概念を見出す形で行った。分析の結果、以下の4点が明らかとなった。(1)理工系学生は、深く系統的に積上げて学ぶ学習観を機軸としている点、(2)現在の必要性と有用性の再認識の予期から体育実技科目を位置づけている点、(3)他者とのかかわりや自身の動きの体感による自己概念の再構築を志向する点、及び(4)継続性、反復性、専心性が質の高い学びの要件と捉えられている点、である。今後、体育実技科目を再考する際には、こうした学びの過程という時間軸で変化する学習観を視野に入れつつ方向性を見定めていくことが重要である点が示唆された。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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