主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第68回大会
開催地: 静岡大学/静岡県コンベンションアーツセンター
開催日: 2017/09/08 - 2017/09/10
p. 306_1
厚生労働省の国民生活基礎調査において、転倒は介護が必要となる原因の4位になると報告されている。そのため、これまでに数多くの研究が転倒と下肢筋力、バランスに関して報告している。転倒を引き起こす直接的な動作としては、歩行の方向転換時にバランスを崩すことが関連ある報告されている。このため、方向転換時の動作が加齢に伴う身体能力の低下によってどのように変化するかを検証することが、高齢期の機能的移動能力の向上させる上で重要であると考えられる。
TUGは、移動能力やバランス能力に加え、転倒との関連も数多く報告され、力学的な研究によって高齢者がどの局面でバランスを崩すか明らかにされつつある。しかし、床反力計等を用いた力学的な検証は、客観性と正確性に優れている反面、専門的な機材、知識が必要なため、介護現場の従事者が行うことが難しい。そのため、介護の現場などでは、直感的かつ、客観的な評価が可能な映像を用いた評価が重要となってくる。そこで、本研究では高齢者の方向転換時の動作、時間、歩数を検証することで、介護現場で簡便に使用することのできる画像を用いた方向転換動作の指標を作成することを目的とした。