主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第69回大会
開催地: 徳島大学常三島キャンパス/あわぎんホール
開催日: 2018/08/24 - 2018/08/26
p. 183_2
ボールを捕球するために、捕球者は手をボールの飛行軌道上に正確に移動させ、ボールが手に衝突する前に把握動作を開始しなければならない。これらのことから正確な捕球には、空間的な正確性と時間的な正確性の両方が必要であることがわかる。つまり、落球をする場合、その原因は空間的なエラーまたは時間的なエラーのどちらかであると考えられる。本研究では、通常の捕球課題と捕球者が自身の捕球する手の位置に関する視覚情報が獲得できない捕球課題の2種類の捕球課題を行い、捕球時のエラーを分類し分析をした。被験者は、日本女子ソフトボールリーグ1部のチームに所属する選手とした。被験者は、テニスボールマシンから発射される硬式テニスボールを素手で捕球した。課題中の捕球動作を被験者の前方からデジタルカメラで撮影した。撮影した映像から、落球時のエラーを手の空間的なエラーであるPosition Errorと把握動作の時間的なエラーであるGrasp Errorの2種類に分類した。その結果、通常の捕球課題と手の位置に関する視覚情報が獲得できない捕球課題とでは、エラーの種類の傾向が異なることが明らかになった。