主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第69回大会
開催地: 徳島大学常三島キャンパス/あわぎんホール
開催日: 2018/08/24 - 2018/08/26
p. 218_3
本研究ではマット運動の前方倒立回転跳びにおける直接補助法の有効性について検証するとともに、熟練度の異なる補助者の補助技術について検討した。動作の記録にはモーションキャプチャシステム(Mac3D)を用いた。また、演技者の着手位置に設置したフォースプレート(Bertec社製)で床反力を記録し、さらに圧力センサーを用いて補助者が演技者の背中を押す力やその際の接触時間等を同時計測した。補助者は熟練者、未熟練者それぞれ1名とし、演技者は運動課題を完全に修得していない男性大学生9名であった。分析にあたっては前方倒立回転跳びの評価項目として、各条件(補助無、未熟練補助有、熟練補助有)における演技者の着地時重心高と空中局面時最大重心高、補助者の補助着手位置、補助開始時間、最大補助力及び接触時間を計測・算出した。その結果、演技者の着地時重心高、空中局面時最大重心高は補助の熟練度に関わらず補助を施すことで高値を示し、直接補助法の有効性が認められた(p<.05)。また、補助者の補助着手位置、補助開始時間については補助の熟練度に差異はないものの最大補助力、接触時間は熟練した補助者において高値を示す結果となった(p<.05)。