日本体育学会大会予稿集
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第69回(2018)
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一般研究発表(11) 体育科教育学
11教-24-口-54 女子児童の体力・運動能力特性と運動および体育授業に対する意識や嗜好の関連
*濵口 あずさ春日 晃章中野 貴博
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p. 255_3

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抄録

 本研究は、女子の体力・運動能力特性と運動および体育授業に対する意識や嗜好の関連を明らかにすることを目的とした。対象はG県の公立小学校に通う3年生から6年生の女子児童181名であった。新体力テスト8項目をそれぞれ学年別でTスコア化し、8項目の平均Tスコアを体力総合得点とした。体力総合得点において上位25%(54名)を体力・運動能力上位群、下位25%(54名)を体力・運動能力下位群とし、これらを分析対象とした。運動および体育授業の意識や嗜好の調査については5件法を用いてアンケートを行った。両群の運動および体育授業に対する意識や嗜好の差を検討するため、対応のないt検定を用いた。分析の結果、39項目中31項目で有意な差が認められ、その中でも「疲れるからイヤだ」、「運動に興味がない」、「優劣がつくからイヤだ」、「自分の能力が知られるからイヤだ」、「上手くできないと仲間に怒られるからイヤだ」などの項目で下位群が上位群より強い値を示していた。このことから、体力・運動能力が低い女子児童は非運動志向であることに加え、運動中の周りからの視線や評価を気にする傾向にあることが示唆された。

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© 2018 一般社団法人 日本体育学会
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