日本体育学会大会予稿集
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第69回(2018)
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一般研究発表(11) 体育科教育学
11教-25-ポ-26 創作ダンスにより得られる資質・能力に関する研究
*櫻井 加菜髙橋 和子海老原 修
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p. 272_2

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抄録

 江口(1947)による真の芸術の論議をもとに石井(1953)は舞踊教育がもつ心身両面への寄与を論究するが、とりわけて、体育実践家たちが有する芸術舞踊の教育的意義を評価する。これに刺激されて松本(1949)は「ダンスは子どもたちの個性的な、芸術的芽生えを伸ばす」と展望するが、翻って、舞踊を通じて育成される力量とはどのような資質や能力を具体的に指すのか。それを体現する人物のプロフィールや展開される時空間などを勘案して、例えば、高橋(2017)は創作ダンスによって身につく力を表現性や創造性に求めるが、この指摘は学校体育の範囲内にあり、高い完成度が希求されるコンクールにおける意義に敷衍できるだろうか。本研究では、「全日本高校・大学ダンスフェスティバル」での受賞作品にかかわる3チーム、62名を対象に、3人の主将へのインタビューと62名への自由記述を通じて、彼らが内省する資質・能力を論究した。テキスト計量分析によって、中核となる項目は8件抽出されそれぞれ、責任感・役割創造力・役割完遂力ならびに完遂力・目標指向力・創作力・技術力・コミュニケーション能力と命名し、資質・能力を問う手掛かりとした。

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© 2018 一般社団法人 日本体育学会
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