日本体育学会大会予稿集
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第69回(2018)
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一般研究発表(13) アダプテッド・スポーツ科学
13ア-25-ポ-14 短距離走における伴走者の併走位置やリズムの違いが重度視覚障がい選手と伴走者の併走動作に及ぼす影響
*近藤 克之
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p. 294_1

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抄録

 パラリンピックに出場するような重度視覚障がいのある短距離選手(以下、選手)がより速く走るためには、伴走者が手足の動作をすばやく同調させて伴走する必要があると言われている。しかしながら短距離走における選手と伴走者がなす、手足の動作をすばやく同調させようとする併走動作の特徴をとらえた研究報告は皆無に近い。そこで、伴走者は一般的に真横に位置することが望ましいとされているが、伴走位置を選手の「やや後ろ」「真横」「やや前」の3条件で変化させ、選手の疾走動作にどのような影響が及ぶのか分析した。さらに、伴走者の走リズム(伴走ロープを介して選手と併走しているので、腕ふりの速さ)を「やや遅く」「合わせる」「やや速く」の3条件で変化させ、選手の疾走動作にどのような影響が及ぶのかを分析するとともに、「位置の3条件」と「リズムの3条件」を組み合わせ、組み合わせの違いを検証することによって、最適な伴走動作を行うための方法や特徴を検討した。選手と伴走者の併走位置関係は、伴走者が「やや前」に位置し、伴走者がリズムを「合わせる」もしくは「やや速く」した時に、選手がより速く走るための動作が可能となることが示唆された。

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