日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第70回(2019)
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特別講演(一般公開)
ソサエティ5.0に対応する教育のあり方
上原 明
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p. 13

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抄録

 現在の時代の流れは、科学技術の発展と資本のグローバル展開による新興国の著しい発展により先進国との格差が縮小し、既存商品市場が狭隘化し、生活者の主権が強化され、長寿高齢社会の実現と共に社会保障費が急増している。この結果、新技術開発による新市場の創造が期待されており、既存産業及び教育等のあり方が問われ、従来のモデルからの転進・進化が求められている。日本経団連等が唱えている「ソサエティ5.0」とは「デジタル技術と現実」を高度に融合させ、多様な想像力や創造力を融合させて、「社会問題の解決と新たな価値を創造」する未来社会の実現を目指すものである。

 

 このような時代の流れに対応した大学教育のあり方は如何なるものか。その基本は学問、スポーツ、芸術等のあらゆる機会をとらえて、学生に「学びの基本」を身に付けさせることである。

 ①良き師から「正しい」学びの基本を体得

 ②「学ぶとは何か」先ずは自らが問題意識を芽生えさせ、解決のための情報収集、仮説立案、実行、検証、仮説修正

 ③「誰から学ぶか」先達、多くの他人、自分自身から

 ④「自分の人生は自己責任」等を実感してもらい、新しい社会が求める人材を世の中に送り出す

 

 現在の世の中は、政治、ビジネス、教育等全ての組織において、ガバナンス、コンプライアンス、マネジメント等の透明性が求められている。これは如何なる組織を創ろうとも、要は運営の責に着くトップの「品性」によるところが大きい。法律を守り、倫理にもとらず、志を高く、近江商人の「三方よし」の精神が大切。

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© 2019 一般社団法人 日本体育学会
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