主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 236_2
連続選択反応テストは連続した移動指示刺激に従い素早くステップを踏むことを要求する敏捷性テストである。このテストでは異なる5種の移動パターンが課されるが、高齢者では比較的難度が高く、適切なテスト条件の検討が必要である。本研究では、中高齢者を対象として、連続選択反応テストのパターン実施順の性差と反応時間差を検討する。被験者は、46~85歳までの中高齢者42名(男性21名、女性21名)であり、男女の年齢に有意差はなかった。被験者は5ステップパターン(1パターン8ステップ)を3試行実施し、パターンはAからEの順番で行った。刺激が提示されてから次のステップシートを踏むまでの8ステップ反応時間の最大値と最小値を除く6ステップ反応時間の平均値をパターン毎に求めた。解析の結果、交互作用及び性の主効果に有意性はなく、パターンの主効果に有意性が認められた。多重比較検定の結果、男性はパターンA、女性はパターンCよりパターンB,D,Eの方が短かった。若年者と同じ条件で実施した中高齢者のステップ反応テストに性差はなく、反応時間は後半に速くなる。