主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第70回大会
開催地: 慶應義塾大学日吉キャンパス
開催日: 2019/09/10 - 2019/09/12
p. 337_2
本研究ではパラASの定量的評価と定性的評価を行って演技の特徴を捉え、パラASの演技評価に向けたパラメータを検討することを目的とした。2018年5月に京都で開催された第27回障害者シンクロフェスティバルにおいて、ソロ種目で演技した11名を分析の対象者とした。2次元DLT法による動作分析ソフトNotePlayer2を用いて動画分析を行った。また、特に成績が上位であった知的障がいを持つ演技者4名の演技の評価を次のように行った。演技に見られる1秒ごとの動作を5つの観点ごとに動作コード化して、評価した。プールパターンにおいて、プールの長辺に沿って直線的に演技を行う演技者が多かった。パラASのプールパターンで直線的な動きがみられたのは、練習環境が関係していると考えられる。運動エリアは得点に関わらず一定の傾向は認められなかった(14m2から23.25m2)。上位3名の動作で共通していたことは、身体支持方法で巻き足やスカーリングを中心的に用いていたことであった。高得点を取るにはこれらの垂直姿勢の際の身体支持方法が重要であると考えた。上位3名の得点の差は、回転や脚の表現によって生まれている可能性が高いことが示唆された。