日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第70回(2019)
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シンポジウム
日本人の知らない武士道
武道の国際的マイグレーションの考察
アレキサンダー ベネット
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p. 34_2

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抄録

 日本武道協議会は武道を、「武士道の伝統に由来する我が国で体系化された武技の修錬による心技一如の運動文化」であり、それを修練することで「心技体を一体として鍛え、人格を磨き、道徳心を高め、礼節を尊重する態度を養う」人間形成の道であると説明する。武道の固有性は多くの場合、「日本武道」対「西洋スポーツ」の構図の中に置かれ、武道がいかにスポーツでないかが論じられる。そのうえ冒頭の説明のように、武道はしばしば武士道という漠然とした、また一面で美化された概念と結び付けられる。だとすれば、日本人固有の精神である武士道が身に染みついていない外国人は、武道を完全に理解することができないのだろうか。実は現在、日本武道は新たなグローバルスケールで、国籍を問わず、世界各国の人々に愛好されている。日本人が見たら驚くほど本来の姿を守ろうとしている外国の武道場が少なくない。武道の何がユニークなのかではなく、何がその普遍的な価値なのかと問いかけながら、1) 日本武道のマイグレート化の過程と、2) 外国で武道が実践される動機とを分析し、3) グローバル化の中の新時代における武道のスピリチュアルな吸引力について論じたい。

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© 2019 一般社団法人 日本体育学会
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