体力科学
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筋疲労時の疾走能力と体力的要因との関係
尾縣 貢福島 洋樹大山 圭悟安井 年文関岡 康雄
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1998 年 47 巻 5 号 p. 535-542

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抄録
本研究では400m走後半の筋疲労状態での疾走能力と体力的要因との関係を検討した.15名のランナー (400m走記録48.90±1.18s) を対象に, 80m走, 400m走のビデオ撮影および酸素摂取能力, 酸素負債能力, 最大筋パワーおよび筋持久性などの体力的要因の測定を行った.ビデオ分析により80m走中の全力疾走速度 (50m付近の疾走における走速度) , 筋疲労時疾走速度 (400m走中の360m付近の疾走における走速度) , %Max.Speed (全力疾走速度に対する筋疲労時疾走速度の割合) を算出した.
主な結果は次の通りである.
1) %Max.Speedは, 全力疾走速度と有意な負の相関関係にあったことから, 高い疾走速度を出す能力と, 筋疲労時において全力疾走時により近い速度で走ることのできる能力は相反すると考えられる.
2) 筋疲労時疾走速度は, 股関節伸展・屈曲運動の持久性指標との間に有意な正の相関関係が認められた.
3) 酸素負債量は, 400m走平均走速度との間に有意な相関関係が認められたが, 筋疲労時疾走速度との間には有意な関係が認められなかった.
4) %Max.Speedと股関節屈曲・伸展筋持久性, 膝関節屈曲持久性および最大酸素摂取量との間に有意な正の相関関係が認められた.
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© 日本体力医学会
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