体力科学
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日本人3~6歳児の体脂肪分布に関する性差
乙木 幸道小宮 秀一寺本 圭輔増田 隆宇部 一
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1999 年 48 巻 5 号 p. 641-649

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抄録

本研究は, 3歳から6歳までの日本人幼児, 男子141名と女子139名の合計280名を対象に, インピーダンス法による推定式から身体組成を求め, 特に体脂肪分布におけるこの年齢間の性差を検討した.結果は, 次のように要約できる.
1) 身長, 体重, BMIなど多くの人体計測値における有意な性差はほとんど認らめれなかった.しかし, 男女でBMIをマッチングさせても認められた有意な性差は, 4歳と5歳の腰囲及び6歳の上腕と大腿の骨端幅であり, いずれも男子が高い値を示した.
2) 身体14部位の皮下脂肪厚はほとんどの部位で女子が男子より高い値を示し, 特に腰部, 腹部, 大腿部では多くの年齢において女子が有意に高い値を示した.しかし, 皮下脂肪の分布パターンには大きな性差や年齢差は認められなかった.
3) 同一BMIの男女の身体組成を分析して性差を検討した結果, 女子の総体脂肪量や体脂肪率は, 男子よりやや高い値を示す傾向にあったが, 統計的に有意な性差に至らなかった.
4) 総体脂肪量を皮下脂肪量と体内深部脂肪量とに2分割して, 性差を検討した.その結果, 体内深部脂肪量には有意な性差が認められなかったが, 皮下脂肪量とその体重に占める比率はほとんどの年齢において女子に高い有意な性差を認めた.

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© 日本体力医学会
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