体力科学
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間断的な最大筋力発揮時におけるヒラメ筋と前脛骨筋の筋疲労に関する筋電図学的研究
小宮山 伴与志河合 辰夫古林 俊晃
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2000 年 49 巻 3 号 p. 365-374

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抄録

1.健常被験者5名を対象とし, 20秒MVCと3秒MVC (V課題) もしくは3秒間 (20Hz) の最大上電気刺激 (E課題) を組み合わせ, ヒラメ筋と前脛骨筋に筋疲労を引き起こし, その際の発揮力, 筋電図の周波数及び誘発筋電図の変化を解析した.
2.ヒラメ筋及び前脛骨筋ともに20秒MVCによる発揮力は1回目から4回目まで有意に低下した.特に, 前脛骨筋のV課題における低下が顕著であった.しかしながら, 発揮力低下の個人差は比較的大きかった.
3.筋電図のパワースペクトルの平均値はヒラメ筋では大きな変化は見られなかったが, 前脛骨筋では20秒MVC中に漸減し, 1回目と4回目の20秒MVC時にも有意な差が見られた.筋電図の平均振幅 (RMS) は両筋ともに20秒MVC中ならびに課題全体を通して低下した.
4.RMSを発揮力で除した値 (RMS/F) は前脛骨筋において3, 4回目MVC時に有意に増大した.この傾向は, V課題時に顕著であった.
5.ヒラメ筋及び前脛骨筋M波はE課題時に比してV課題時に低い傾向を示した.ヒラメ筋H反射は, 2回目20秒MVCまでは低下し, さらに, 4回目20秒MVC終了時点でさらに低下を示した.
6.これらの結果から, RMS/Fは筋の持つ生理学的特性や局所筋疲労を判定する有効な指標となる可能性が示唆された.

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© 日本体力医学会
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