2016 年 53 巻 3 号 p. 175-181
2014年12月日本小児がん研究グループ(Japan Children’s Cancer Group, JCCG)がNPO法人として誕生しました.JCCGには小児がん治療・研究を専門とする日本のほぼ全ての大学病院,小児病院,総合病院や小児がん中央機関,全ての小児がん拠点病院,小児血液・がん専門研修施設が参加し,施設の数は約170に及びます.小児科,小児外科,脳神経外科,整形外科,耳頭頚部外科(鼻科咽喉科),放射線科,病理科,生物統計学など関連する全ての専門家集団が結集し,幅広い領域の小児がん克服支援体制を構築しています.
日本においてがん(白血病,固形腫瘍)に罹患するこどもの数は毎年約2500名と考えられています.その9割近いこども達はJCCG参加施設において診断,治療を受けています.JCCGは欧米のCOG(Children’s Oncology Group)やBFM(Berlin-Frankfurt-Munster)グループと協力しながら,小児がんの最先端で最良の治療成果を日本や世界各国の子ども達に届けることを使命とするオールジャパンに立脚する統一組織です.