2020 年 11 巻 12 号 p. 1346-1348
この研究の目的は,後壁損傷を伴う骨粗鬆性椎体骨折に対するballoon kyphoplasty(BKP)の臨床結果を評価することである.破裂骨折の9患者に対してBKPを施行した.術後合併症としてセメント漏出の発生率は4例(psoas:2例,disc:2例)に認めたが,脊柱管への漏出はなかった.術後の脊椎全体の後弯変形は回復しなかった.しかし手術後の平均JOAスコアは有意に改善した.BKPは後壁損傷を伴った骨粗鬆性椎体骨折には原則禁忌であるため,早期離床が必要な患者や脆弱な患者に適応を制限する必要があると考えられた.