Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
症例報告
オキシコドン増量後に悪化した嘔吐,嚥下困難に食道アカラシアの関与が疑われた肺がん例
村松 雅人西村 大作増田 富都築 智之植松 夏子田中 沙耶近藤 有
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11 巻 (2016) 3 号 p. 538-542

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抄録

【緒言】オキシコドン徐放錠(SRO)増量後に嘔吐・嚥下困難が増悪し食道アカラシア(EA)の関与が疑われた肺がん症例を報告する.【症例】66歳女性,50歳時EAに対しバルーン拡張術(EPD)を受けた.65歳時に右肺腺がんと診断され化学療法を受けたが1年後に緩和医療へ移行した.複合要因による腰背部痛に対しSROを開始しプロクロルペラジンを併用したが嘔吐が持続し入院となった.制吐薬を追加したが嘔吐は軽減せず,CT(食道拡張)・内視鏡(esophageal rosette陽性)・食道造影(食道胃接合部狭窄)により,直線型EA拡張度II度と診断した.EPDは症状の改善に有効であった.【考察】高解像度食道内圧測定によるオピオイドやドパミンD2受容体拮抗薬誘発食道運動異常の報告より,本例の消化器症状はEAの潜在的な進行に加え,SRO自体による嘔吐や,SROや制吐薬がEAに影響を与えた可能性も類推された.

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© 2016日本緩和医療学会
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