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Palliative Care Research
Vol. 11 (2016) No. 3 p. 543-547

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http://doi.org/10.2512/jspm.11.543

症例報告

【緒言】頭痛の原因診断目的に行われたMRI画像で異常を指摘できなかったことから原因の診断・疼痛コントロールに難渋した肺がん頭蓋底転移の1例を経験した.【症例】70歳,男性.右下葉肺がん縦隔リンパ節転移の診断を受けたが,治療を希望されず経過観察中であった.誘因なく頭痛が出現し,頭部MRI評価を受けたが異常が指摘されず,緊張型頭痛と診断された.鎮痛薬や鎮痛補助薬の投与を受けたが,効果がなかった.病状進行もあり緩和ケア病棟に紹介入院となり,再度画像評価を行ったところ,頭蓋底に腫瘤形成を認めた.肺がんの頭蓋底転移に伴うがん疼痛と診断し,突出痛への対処を含めて強オピオイド鎮痛薬注射剤による除痛を行った.【結論】担がん者の頭痛においては一旦画像で転移が否定されても,治療に反応せず,とくに脳神経障害を示唆する随伴症状を認める場合は,画像の再評価を検討することが重要である.

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