Palliative Care Research
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積極的治療終了後に在宅生活を中断したがん患者の家族が抱える困難
河瀬 希代美稲村 直子小貫 恵理佳池長 奈美冨士山 さおり和田 千穂子

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12 巻 (2017) 2 号 p. 194-202

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抄録

本研究の目的は,積極的治療の終了後に在宅生活を中断したがん患者の家族が抱えていた困難を明らかにすることと,その看護援助を検討することである.対象となる10家族に半構造化面接を実施し,結果を質的帰納的に分析した.結果は,「がん末期症状の認識不足により状況判断ができない」「患者の状態が悪化する中で感じる沈痛な思い」「様々な身体症状の対応を迫られる」「慣れない介護がうまくいかない」「24時間患者と生活を共にする疲労」「重要他者への遠慮によりサポートの機会が得られない」「療養環境を家族主体で整えるのが難しい」の7つに集約された.家族は,介護による精神的・身体的な負担を抱えながら,終末期症状の認識不足や否認的感情から状態悪化時を見据えた療養環境を整えられずにいた.看護師は,家族の状況や価値観を理解したうえで,早期から必要な情報を提供し,療養環境を整える調整を行うことが重要であると示唆された.

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© 2017日本緩和医療学会
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