Palliative Care Research
Online ISSN : 1880-5302
ISSN-L : 1880-5302
短報
ヒドロモルフォン塩酸塩とハロペリドールの持続皮下注時の皮下硬結についての検討
加藤 恭郎久須美 房子大林 準
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2020 年 15 巻 2 号 p. 129-134

詳細
抄録

ヒドロモルフォン塩酸塩(以下HM)持続皮下注時に併用したハロペリドール(以下HPD)の皮下硬結発生への影響を検討した.2018年9月から2019年12月までに当院緩和ケア病棟でHMの持続皮下注を行った連続75例において持続皮下注針抜去時の注射部位反応評価がされた177回を検討した.A群:HM+生理食塩水(以下NS),B群:HM+HPD+NS,C群:HM+HPD+5%ブドウ糖液(以下Glu)に分類した.皮下硬結は29回出現し穿刺から中央値71(27-151)時間で認められた.A群4.7%(4/86),B群39.1%(18/46),C群15.6%(7/45)にみられ,A–B,B–C間に有意差を認めた.持続皮下注時の皮下硬結はHM+NSでは少なかったが,HM+NSにHPDを追加すると有意に増加した.HM+HPDの溶解液をNSからGluとすると皮下硬結は有意に減少した.

著者関連情報
© 2020日本緩和医療学会
前の記事 次の記事
feedback
Top