【目的】緩和ケア病棟の終末期がん患者に対し,リハビリテーション内容の違いが死亡直前の歩行能力に及ぼす影響を検討した.【方法】2020年4月~2024年3月に当院で死亡退院した患者のうち,歩行可能で理学療法または作業療法を受けた者を対象とした.歩行や階段昇降などを含む動的課題を行ったエクササイズ群(Ex群)と,ベッド上訓練中心のベッドサイド群(BS群)に分類し,トイレ歩行不能までの期間を後方視的に比較した.【結果】Ex群はBS群に比べ歩行不能までの期間が有意に長く(中央値30.0日 vs. 20.5日,log-rank p=0.002),Cox回帰解析では歩行不能に至るリスクが低かった(ハザード比=0.50,95%信頼区間0.33–0.77,p=0.001).【結論】積極的な動作練習を含むリハビリテーションは,終末期がん患者の歩行能力維持に寄与する可能性が示唆された.