【目的】進行がん・終末期がんを有する患者の就労希望に対する作業療法の実践状況と課題を明らかにする.【方法】全国のがん診療連携拠点病院に勤務する作業療法士を対象にWebアンケートを実施し,記述統計,質的記述的アプローチを用いて分析した.【結果】対象278名のうち119名(43%)が進行がん・終末期がん患者への就労支援を経験していた.就労希望の目的は「経済的必要性」,「社会的役割・他者への責任」,「自己実現・自己充足」にカテゴリー化された.就労に対する合意目標はフルタイムでの復職(32名,27%),時短勤務あるいはパートタイムでの復職(38名,32%)に加え,回想(7名,6%),施設内での模擬的な活動(7名,6%)など就労に至らないが,患者の希望をくんだものも含まれた.【結論】進行がん・終末期がん患者の就労希望は,多様な社会的・心理的要因を背景としていた.作業療法士の役割として現実的な目標設定とQOL向上のための支援を担うことが示唆された.